故宅のご紹介

微かな墨の香りと土の香りとの調和

美しい土香故宅

バレミマウルの入郷組の金聲久(号は八吾軒)の四男が十代祖として祀られている土香故宅は、上の里に位置している。
5間規模の高柱大門と7間X7間の大規模で、典型的な嶺地地方の士大夫のロ字型の家屋である。
裏山の松の木が屏風のようにめぐっているところに位置している土香故宅には、400~500年以上とされる母屋や1876年に重修した舍廊屋がある。土香故宅は崇惠殿參奉や通訓大夫を務め、今の奉化初等学校の前身である朝陽学校(1909年)の設立した金仁植(号は巖雲)が居住した家で、今は曾孫である金鍾九・金姬宣夫婦が居住している。

「土香」は金仁植の孫である金重旭の号。故宅の扁額「土香故宅」は、日帝強占期の時に徴集され、満洲で行軍中に抗日運動を行い、独立した後は帰国して中央高普と高麗大学を卒業し、経済企画院で予算担当官を務め、早くに逝去した先考を祀るために金重旭の息子であるの金鍾九が直接書いて刻んだものだ。